タンザニアでのアルビノについて – ショックな現状

タンザニア

自分が誰かに“狩られる”ということを想像したことがあるろうか?

信じられないかもしれないが、タンザニアのアルビノの子ども達には起こりえることなのである。

※この記事では、アフリカでのアルビノの方々に起きているショックな現状について書かれてある為、人によっては気分を害する可能性があるため、予めご了承ください。

 

アルビノとは 何か?

アルビノとは、生まれながらにして皮膚や髪の毛などのメラニン色素が欠乏する遺伝子疾患のこと。これによりアルビノの人々は人種に問わず肌が白く、日の光に敏感である。

これは人間のみに見られる症状ではなく、動物にも起こり得る。

例えば、多くの人がホワイトタイガーはアルビノの一種だと勘違いしているが、実はそうではない。白人の中にアルビノの人がいるように、ホワイトタイガーの中にもアルビノの虎がいる。

下の写真のように、ホワイトタイガーは黒いストライプがあるが(左から2番目)、アルビノの虎(左から1番目)はそれがない。

 

tigers
出典: https://imgur.com/Q4RkN (imigur)

 

なぜ狩るのか?

何者かがアルビノの人の体の一部が欲しいからである。

タンザニアには、現代的な病院に行くかわりに、ウィッチドクターに行ったり、黒魔術を信奉する人はまだまだ残っている。

現地人から聞いた情報やニュースの報道によると、タンザニアのみならず、主に東アフリカで起きているとのこと。

私が出会ったアルビノの子を持つ母親曰く、彼女の子どもが幼いときは、彼の存在を隠す必要があった。

地域にもよるが、幼いアルビノの子の血肉ほど、より清らかなものであると考えられているらしい。従って幼い子供ほど、狩りに遭う可能性が高いことになる。

中には我が子が苛められたり、狩りに遭遇することを懸念し、アルビノの赤ちゃんを意図的に殺す親もいるという。

残念なことに、私がザンビアにいたとき、カテテという村で心臓がない少女の遺体が発見された。

現地人の間では「どうやらインド人が指示したらしい」という噂が蔓延していた。噂というものは、警察やニュースの報道よりも遙かに速く拡散される。

怒った現地の人々は、報復として、その村のインド人経営のお店を次々と荒らしていった。ひとたび現地の人間が一致団結すると、警察の力ではどうしようもできない。

正義感で彼らを止めようものなら、次は自分が標的にされてしまうからである。警察官もまた、同胞の死に悲嘆する一人なのである。

驚いたことに、 BBC や CNN (※両者とも英語)で同じ内容について書いてある記事を見つけた。まさしく私がタンザニアで聞いたことと同じことが書いてあった。

Tanzania has a dark relationship with albinism. Witch doctors hunt those suffering from the condition for their body parts, which are used in potions to bring good luck and wealth. Victims can be kidnapped and then dismembered by hired killers, or even sold by unscrupulous family members, with body parts fetching up to $75,000 (£60,000). The UN estimates around 80 people with albinism in Tanzania have been murdered since 2000.

2018年1月22日に東洋経済オンラインでもアルビノ狩りについて取り上げられていた。

呪術師の作る民間薬がいまだに広く使われているアフリカ東部では、権力や幸せ、健康をもたらすポーションと呼ばれる薬を作るために、なんとアルビノの身体の一部が使われることがあるというのだ。にわかに信じがたい話だ。出典:東洋経済オンライン

 

どう解決するか?

我々もそうであるが、基本的に彼らも他国に移動し、新しい生活を始められるほど、お金に余裕はない。

また、母国を愛しているが故に、彼らにとってその国を去るということは難しい。仮に国内で別の地域に行ったとしても、その先にアルビノ狩りがないとは言い切れない。

狩りそのものは、基本的に学校でまともに教育を受けていない人によって行われる。従って、仮に政府がアルビノについて正しい教育を学校に導入したところで、黒魔術を信奉する輩の耳には届かない。

私が思うに、仮に宗教のようなもの(厳密に言うと魔術は宗教でないが)を信仰することが 出来るのであれば、人の尊厳を教える本当の宗教も信仰することが出来るのではないだろうか。

どの宗教がベストという話ではなく、彼らのアルビノに対する考え方を変え得る宗教であれば良い。もしそれが上手く機能すれば、アルビノ狩りもなくなるのではないかと思う。

少なくとも、私はそう願いたい。

 

この記事の英語版はこちら / English version here
Albinos in Tanzania – might be shocking…

 

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3件のフィードバック

  1. 09/11/2017

    […] Japanese article here / この記事の日本語版はこちら タンザニアでのアルビノについて – ショックな現状 […]

  2. 26/01/2018

    […] タンザニアでのアルビノについて – ショックな現状 […]

  3. 31/01/2018

    […] ・”タンザニアでのアルビノについて – ショックな現状” […]

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