フランスの隠れスポット・ミヨー橋
フランスの隠れスポット・ミヨー
「旅先ではあまり日本人に会いたくない」
「完全に海外の空気に浸りたい」
そんな人のために、まず日本人に出会わないであろう、フランスの隠れスポットを紹介する。
今回はフランス南部のミヨー橋。
フランス語では le Viaduc de Millau、英語ではThe Millau Viaduct。
・アクセス方法
この橋は、ミヨーという小さな村にあり、日本からではかなり不便なところにある。ミヨーは自然と歴史が融合する美しい村で、橋を見物してからでも十分に堪能できる。
パリかアムステルダムを経由し、そこから更にマルセイユかトゥールーズを経由して行く方法がある。
個人的には、治安や道中の見どころを考慮すると、マルセイユよりもトゥールーズを経由していくことをお勧めする。
ということで、トゥールーズ経由についてもう少し書く。
・トゥールーズ経由がオススメの理由
1. トゥールーズの人は親切である
パン屋で待っているとき、街角ですれ違う時など、一般人が「ボンジュール♪」と愛想良く挨拶してくれる。
最初は自分に言っていることに気付かず、失礼ながら素通りしていたが、明らかに自分しかいない状況になって初めて気づいた。
2. 道中で「世界の車窓から」感を満喫できる
日本からトゥールーズ経由でミヨー橋への最短コースは下記の通り。
東京 → パリ by 飛行機
パリ → トゥールーズ by 飛行機
トゥールーズ → ミヨー by 鉄道
ミヨー → ミヨー橋 by タクシー
先述の通り、トゥールーズからミヨ方面へは鉄道で行ける(参考:Trainline)。
もう一つの方法は「ブラブラカー」と呼ばれる配車アプリである(ダウンロードはこちらから)。Uberが使えないフランスでは、ヒッチハイク型のアプリが盛んに利用されている。
このアプリの欠点は、その時間帯に同じ方向に行く人が必要なこと、更に荷物が制限されていることだ。荷物が多い旅行者にはオススメできない。
3. もう一つの隠れスポット、アルビも満喫できる
先ほど述べた鉄道に乗ると、アルビで途中下車することが可能。私は素通りしたが、現地の人によると穏やかで治安の良いところらしい。
・タイミング
夏!むしろ夏しかない!
というのも、私はオフシーズンに旅行するのが好きである。冬に沖縄へ、夏に北海道へ行くのが私の旅行スタイル。
飛行機、宿、レストラン、ツアーなどの料金は下がり、たった一枚の写真を撮るのに人をかき分ける必要がない。
それにしてもだ…
冬にミヨーの村を訪問した私は目を疑った。宿は値下げどころか、
オープンすらしていなかった!!!笑
地元の人に聞いたら
「冬は観光客が来ないから、夏に向けて準備するのが普通」
とのこと。まぁ車を飛ばせば知り合いがいるから別に問題は無いものの、フランスの田舎のおもてなしを感じてみたかった。
ちなみにミヨーの夏はラフティング、パラグライダー、釣り、トレッキング、キャンプなど、自然とたわむれることができる。
・予算
航空会社、アクセスルート、時期、宿泊日数、アクティビティによって値段が変わるため、予算は出し辛いが、夏は間違いなく冬より高くなる。
ちなみに私の2週間の格安旅行では20万もあればおつりが来た。
※フランスと日本の直行便ではエールフランス航空が便利だが、ストライキが多発するため、運賃が高騰したり、休航、遅延などが発生する可能性があることをお忘れなく。(参考:エールフランス航空)
・ミヨー橋について
この橋の凄いところは、その建築技術と景観を壊さないデザインである。
ミヨー橋は、まず7本の柱を並べ、両端から道路の部分を繋ぎ合わせて建てられた。
こう言うと簡単に聞こえるかもしれないが、あらゆる工程で数ミリの誤差ですら許されない状況であった。
設計やデザインに関しても、天気や川の影響を受けても倒れないように計算されている。
設計の段階では、橋が天候によってどのような影響を受けるのかを熟知するため、過去数年分にわたるこの地域の天候を徹底気に調査し、橋の模型を作っては耐性試験が繰り返された。
3年の歳月をかけてミヨー橋は完成。ヨーロッパ各国の凄腕技術者の知恵の結晶である。
ミヨー橋の柱のうち一本はエッフェル塔や東京タワーよりも高く、時間帯によっては「雲海の上に浮かぶ橋」のように見える。
かつては「世界で一番高い橋」と呼ばれたミヨー橋。是非とも足を運んでみてはいかがだろうか。
以上、日本人にあまり知られていないフランスの隠れスポットであった。
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