教師が征く 逞しきアフリカの母

ザンビアの母の愛に最敬礼

このシリーズは、アフリカ・ザンビアの農村部にある学校で奮闘したある漢の話である。

アフリカ ザンビア 母 イベント

運動会という名の陸上競技大会のような一日だった。

1人で歩き回って写真を撮ってると女性の同僚から「そんなに寂しそうにしないで」と言われた。

彼は「単独行動が好きなだけ」と説明した。孤高の天才は、協力はしても群れを作らないのだ。

彼女は小学生の担当で、横並びの同僚というわけではないが、村で唯一の外国人である彼のことを気に掛けてくれていた。

家族には連絡を取っているか、ここでの生活は慣れたか、同じ教科の同僚との関係はどうかなど、色々と話しかけてくれていた。

どこの世界でも、母の愛は広くて深い。

彼の知る限り、女性は鋭いナイフのような若葉から、やがて全てを包み込む陽の光のような貫禄を咲かせる。その境目は一体何なのだろうか。

彼が理解するには、まだ億年は早いと感じた。

刀一本で大海と立ち会っても飲まれるだけ。それさえ理解してれば、いとおかし。

先日は「女性の日」という祝日だった。その日は朝から教員全員でお揃いの服を来てイベントに出かけた。

女性の、女性による、女性のためのイベントだった。女性教員が舞台に立ち、マイクを握り締め、「女性は母になり、全てを包括する」と逞しく獅子吼していた。

”めっちゃかっこええやん!”

彼の五臓六腑が熱を帯びた。

このようなイベントは、彼の祖国である日出ずる国・日本にもあれば良き触発になると思った。

いつか必ず彼の体験談を世界に発信すると心に誓った。

 

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