教師が征く ザンビアのテストの裏方

テスト準備のお手伝い

このシリーズは、アフリカ・ザンビアの農村部にある学校で奮闘したある漢(自称:サムライ熱血教師)の話である。

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テスト期間に入って2週目。

生徒にとってはその知を遺憾無く垂れ流す善き機会である。

一方、サムライ熱血教師は、まだ翌日分のテストを作り終えていなかった。

その夜、停電が終わり次第、学校に戻って印刷を済ませるつもりだった。

本来なら彼の同僚がこれを1人でやってるのかと思うと、不憫に思えたのだ。

武士の情けである。

テスト期間の彼の仕事は、先生方が作ったテストを手直しし、それを人数分印刷するというもの。

基本的にどの先生方もテストを作成するのが前日で、更にレイアウトが杜撰だった。パソコンに慣れてないから、仕方がないのかもしれない。

武士の悟りである。

パソコンが全く使えない先生は、手書きでテストを作成していた。それはそのまま印刷した。

試験前日にそのテストが完成することに十分に衝撃的だったが、テストを終えても、その解答や配点をまだ作っていない先生もいた。

さすがの彼も笑うしかなかった。人は、ある域に達すると「笑う」という反射を起こすようである。

“アフリカにおんねんなぁ”

と、しみじみと感じた。

今日だけは、なるべく早く電気が戻って来るよう淡い期待を抱いたのだった。

武士の願いであるってやかましいわ。

 

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