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2. 少年時代

小学生の当時、体が小さく、左利きで黒板の書き写しが遅く、更に常に比較され続けた私は、自分はいじめの対象だと思っていた。そんなある日、近所の中学校で空手の稽古をしていることを耳にした。

これまで自分を笑いものにしてきた連中を見返したくて、私は両親に空手を習いたいと訴えた。小学生の月謝が格安で、更に家族割引もあったらしく、両親は我々兄弟3人をその道場に通わせることにした。

必死に練習した。

相手がいくら大きくても、自分より強いと思えば躊躇なく挑んでいった。

自宅でも毎日のように突きや蹴りの練習をした。何千、何万回と、教わったことを繰り返した。片割れは実践の練習には最高の相手だった。彼とは、何十回、何百回と拳を交えた。

小学6年生になった頃、空手の師範が道場にいる生徒のランク付けをした。

小学生と中学生の部では、なんと私と片割れが群を抜いて1位と2位だった。生まれて初めて、双子で良かったと思った瞬間だった。

自分を笑い者にしてきた連中のことなど、もはやどうでも良かった。自分のことは、自分が一番良くわかっていた。

片割れと比較されても、むしろ良い勉強になると思えるようになっていた。何故なら、拳を交える中で、私も片割れと比較・評価していたからだ。そこから改善点を見つけて、強くなるための努力ができたのだ。

それは今でも変わらない。

世界中を旅するようになってからも格闘技の練習は継続している。下の写真は「世界のどこか」でトレーニング中に友人が撮影していたもの。

話を元に戻すが、徐々に学年が上がるに連れ、私は自分と友達との「ある違い」について気付き始めていた。

それは私が中学一年生の頃、両親から「学校の遠足に行けない」と告げられたとき明確となった。

 

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