教師が征く 熱血教師、ザンビアに降臨!

熱血教師、ザンビアに降臨

このシリーズは、アフリカ・ザンビアの農村部にある学校で奮闘したある漢(自称:サムライ熱血教師)の話である。

彼は赴任後、いきなりステーキを食べるかは別として、いきなり週20時間も任されることになった。本来であれば、その半分以下から始まり、徐々に増やしていく。

”侍にとって試練とは、ただただ感謝である。”

彼はそう言い聞かせた。

そして予想通り、はじめの1週間は、それはそれは試行錯誤の連続だった。

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最初はザンビアのスタイルに合わせて授業をするつもりだったが、余りにも無駄が多いので、日本のスタイルでやることにした。

特に、練習問題の答え合わせ。

ザンビアでは先生1人で50人近くいる生徒の解答を1つ1つチェックしていた。その間、生徒達はしゃべくり散らかしているか、カンニングしているか、ただ待っているという感じだった。残念ながら、真剣に問題に取り組んでいる生徒は少ない。

と言うことで、問題数を3倍くらいにして、問題を解けた生徒から黒板に解答を書かせ、正解していたらノートに大きな花まるを付けてあげた。おまけに「Good」とか「Perfect!」などを書いてあげると大変に喜んでいた。

ザンビア 教師 ノート

それが欲しくて真剣に問題を解こうとする生徒が増え、更に解き終わると「別の問題も出して」と言う生徒も増えた。彼は「思い切って良かったな」と思った。

やはり、褒めて伸ばすのが一番。

仮に答えが間違っていても、その場でヒントをあげて正解へと導いてやった。そして、

「これで昨日より少し賢くなれたやんけ(Now, you are smarter pangono pangono than mailo)」

と、現地語と英語を混ぜて彼は言った。生徒は、その眼に光を宿した。

無論、答えが書かれるまで問題を解かない生徒も出てきた。しかし、

「数学や理科が、実際にお前らの人生の役に立つかどうかは、俺にも分からん。せやけど、今、努力できるか否かは、お前らの人生にとって極めて重要やと思うで」

と、彼は言い放った。

真剣に問題を解いてる生徒達は、激しく賛成してくれた。

一方、ばつが悪そうにしている生徒は、元々カンニングの常習犯だったので、その怠け癖が抜けないのだろう。

彼は、如何にしてその癖を取り除くか、それが大きな課題だと感じた。

武者震いが、始まった。

 

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